参議院議員 いけぐち修次
ホームへ
プロフィールへ
いけぐちの政策へ
情報誌「IKETEL.com」へ
国会へ行こうへ
漫筆永田町へ
リンクへ
サイトマップへ
お問合せへ
 
漫筆永田町
その八十  進化する政治主導
 2月26日現在、沖縄の最高気温は、すでに25℃!東京周辺でも、もはやコートは必要ないと思えるような陽気が続いています。
 朝晩の寒さに身を縮めさせられることがないのは嬉しいかぎりですが、「春眠暁を覚えず」ともいいます。春の陽気に気が抜けて、寝坊して遅刻、なんてことがないように気をつけたいものです。
 さて、自民党による審議拒否もあった平成22年度予算案も、ほぼ衆議院での審議を終え、舞台は参議院に移ります。さらには、予算関連の税制改革関連法(所得税法等)改正案、子ども手当法案、高校授業料無償化法案と重要法案が目白押し!今後の政策論争に大いに期待したいところです。
 今回は、そうした政策や法案を、政府・与党一元化の下で策定し、審議していく過程で、重要な役割を占める「政策会議」と「質問研究会」について、以下、簡単に解説したいと思います。

 各省の政策会議と、各委員会の質問研究会は、民主党の野党時代の「部門会議(部会)」に相当するものといえます。野党時代の部会では、各委員会のNC(次の内閣)担当大臣が中心となって議員立法の策定や政府提出の法案対応を審議する場合と、有識者や省庁の役人を呼んで、いわゆる勉強会を行なう場合と、大きく2つのパターンがありました。
 民主党政権では、当初、政策会議のみが存在しましたが、結果的に、旧来の部門会議が、政策会議と質問研究会の2つの会議体に分かれた形となりました。

 まず、政策会議では、マニフェストを基に、政務三役(各省の大臣、副大臣、大臣政務官)を中心に作り上げたたたき台案に対し、与党議員が意見や質問をし、それを基に政策原案が作られていきます。その原案が閣僚委員会を経て、閣議決定された時点で成案となります。
 野党時代と違う点は、政策原案の決定は部門会議での了承が必要だったのに対し、現在の政策会議は、了承の必要はなく、原案決定までの「意見聴取」の場となっている点です。

 ちなみに、ほぼすべての省において、政策会議で配布された資料を公開し、議事要旨が作成、公表されています。(配布資料や議事要旨については、民主党HP≫各省の「政策会議」ページからのリンク先において、PDF形式による入手が可能です。)

 一方、自民党長期政権下では、役人が中心となって原案を作る段階で、与党の有力議員や一部の業界団体が注文を出し、一旦原案が作られると、それがそのまま成案になっていました。民主党政権下では、(1)政治家中心の政策決定、(2)審議状況の透明性という点で、これまでと大きな違いがあるといえます。

 質問研究会は、既述のように「勉強会」の趣向が強く、政策会議や委員会審議に臨むための、基礎知識や論点を整理する上で貴重な場となっています。ここでは、主に役人を呼んで、その時どきの議題について説明を受けた後、事実確認をしたり、学者や業界団体からの提言を受け、参考にしたりすることがメインとなりますが、政務官等が参加し、緩やかな政策会議のような形をとる場合もあります。
 そういう意味では、政策会議よりも柔軟な議題設定ができ、自由な議論が交わされることが多いといえます。

 他方で、政策会議や質問研究会が政策決定機関でなく、意見が反映されているかどうかも実感しにくいことから、単なる与党議員の「ガス抜き」の場ではないか、という意見が多くあることも事実です。
 この漫筆を書いている現段階までで、党内に、野党時代にあった「政策調査会」を復活してほしいといった要望や、政務三役が政策原案を決定する過程に、一部の党役員が加わる「コアメンバー会議」といったものが検討されているという話がありますが、これはあくまで報道ベースの話で、結論は出ていません。

 新しいことをしようとする際は、どうしても相応の「産みの苦しみ」があります。上記のような動きが良いきっかけとなり、政府と与党間の垣根が高くなりすぎないような、より良い仕組みに見直していけるのだと思います。
 いけぐち修次も、政務三役を含めた各省庁との打ち合わせを密にしつつ、政府・与党一元化の確立、国会運営の安定化に向けて日々公務に汗を流しています。皆様のご理解と引きつづきのご支援をよろしくお願いいたします!
政策担当…長谷
前の記事へ 一覧へ戻る 次の記事へ
IKETEL.com
(C)Copy Right by Ikeguchi Shuji. All Rights Reserved.
medicina-doctor.com