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漫筆永田町
漫筆(まんぴつ)とは、その時どきの気分次第で、とりとめのないことを気楽に書いた文章を言います。

その13

質問通告とレクチャー

今回は、委員会質問の裏側についてお話ししてみましょう。

国会では議員が委員会や本会議で質問することに決まると、質問する議員は質問を作成すると同時に、その質問要旨を関係省庁へ委員部(国会事務局)を通じて、事前に通告するのがルールになっています。

質問通告のタイミングや要旨のボリュームは、質問の準備状況などによって、議員によって区々ですが、遅くとも質問前日の夕方までに、大まかな質問内容を箇条書きにし、答弁要求省庁を明示して委員部を通じて通告するのが通例です。
  ※本会議質問は全文通告。委員会質問は要旨のみの通告。

質問通告をすると答弁要求をされた役所から担当職員(課長か課長補佐級)が議員からのレクチャー(質問レクと言われています)を受けにやって来ます。通告した質問要旨に沿って議員がどのような意図での質問なのか?どのような答弁を期待しているのか?という質問の意向を探りにやって来るのです。役所の担当職員は、その質問レクを通じて大臣などの答弁書を書くことになるので、質問に簡単に答えながらも細かいところまで探ってきます。議員からどれだけ情報が引き出せるかによって、その後の答弁書作成の作業量が違ってくることもあって、議員に必死に喰らい着きながら、根掘り葉掘り聞いてきます。

また、如何に政治家である大臣、副大臣や政務官ではなく、一応その道の専門家である役所の局長(政府参考人と言われ、委員会ごとに登録します)に答弁させるかに腐心することになります。

そして委員会当日は、担当職員が必死に作成した(質問レクが遅くなったときなどは徹夜作業になることも…。逆に早めに通告すると担当職員は実に喜びます。)答弁書に基づいて大臣などが答弁することになります。

池口議員が所属する国土交通委員会の所管大臣は扇大臣なのですが、さすが元女優だけあって答弁書の内容を覚える能力には長けているようで、その答弁には余裕すら感じられます。一方、焦りからなのか、議員がしていない次の質問にまで答弁してしまう某副大臣とは、格の違いすら感じてしまいます。

最近の国会改革で委員会での議員同士の論議を活性化させようという趣旨で副大臣、政務官制度が導入されたのですが、このような質問通告にレク制度と相変わらず政府参考人と言われる役所の局長に極力答弁させようという姿勢では、質問の形骸化は避け難くいつまで経っても国会の論議が活性化しないのではないかと思うのですが…。

 

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